大野一雄
ひとりごとのように
- 商品番号:SPD-9803
- 収録時間:100分
- 価格:税込¥5,280(本体価格¥4,800+税)
- 仕様:カラー/STEREO/片面1層
- リージョン:ALL
- Jan 4941125698030
- ISBN978-4-87389-999-2 C0874 Y4800E
- 発売日:2007.12.20
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土方巽とともに舞踏の生みの親と言われる大野一雄。生誕100年の年を超え、なお舞踏への熱き思いを燃やし続ける巨人の姿を追ったドキュメンタリー。腰を打ち歩行不能になりながら、踊りたいという強靱な意志と、驚異的な鍛錬によって、自らの95歳の誕生日を祝う舞台に立った大野一雄。そして今や伝説となった織部賞授賞式での圧倒的な踊り。ドキュメンタリー映画を中心に活躍する名カメラマンとして名高い大津幸四郎の第一回監督作品。
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出演
大野一雄
「舞踏の組」と呼ばれる故土方巽と共に、日本舞踏の草創期を形づくった舞踏家。1906年(明治39年)北海道、函館に生まれる。日本体育会体操学校(現日本体育大学)に在学中、スペイン舞踏、ラ・アルヘンチーナ(アントニア・メルセ)の公演に接し衝撃を受け、石井譲、江口隆哉、宮操子等にモダン・ダンスを学ぶ。9年間の戦争を華北・ニューギニアでくぐり抜けた後、1949年神田共立講堂で、大野一雄現代舞踏公演を挙行。59年迄の4回の自主公演を通して 土方巽と出会い、以後土方と様々な共同作業がはじまる。土方演出で、代表作となる「ラ・アルヘンチーナ頌」(1977初演)、「わたしのお母さん」(1981)、「死海」(1985)が生まれる。1980年ナンシー国際演劇祭に「ラ・アルペンチーナ頌」「お膳または胎児の夢」をさげて初参加、以後ヨーロッパ各地をはじめ中南北米大陸、オーストラリア、アジア、イスラエル等で無数の公演、ワークショップの開催、その足跡は文字通り全世界に及ぶ。舞踏は「BUTOH」と呼ばれ、大野一雄の公演は世界的に注目されるようになる。1986年、土方巽、死去以後、大野慶人演出で、「睡蓮」(1987)、「蠢びらき」(1988)、「花鳥風月」(1990)等々の作品を発表する。1991年映画詩「魂の風景」に出演、自然の中で天衣無縫に即興詩を踊る。そして秋鮭の登る頃、北海道石狩川の河口の雄大な自然を背景に河と鮭に捧げる舞踏詩「石狩の鼻曲り」、1993年、横浜赤レンガ倉庫のフロアー企画を使った創作舞踏「御殿、空を飛ぶ」と、スケールの大きな踊りを矢継ぎ早に発表する。90歳を越えてなお第一線での活躍を続け、1999年10月、第1回ミケランジェロ・アントニオニーニ芸術賞、2001年11月、 織部賞グランプリ、2002年1月、朝日舞台芸術賞特別賞。2007年1月、大野一雄 百歳の時 ガラ公演「百花繚乱」を上演。老いをダンスの糧とするかのように、大野一雄の踊りは続いている。
監督 大津幸四郎
1934年生まれ。岩波映画製作所を経て、「圧殺の森」(1967年)、「三里塚の夏」(1968年)、「水俣」「不知火海」(土本典昭監督)等の水俣シリーズ、「泪橋」(劇)「かよこ桜の咲く日」等の黒木和男監督作品の撮影を担当する。アレクサンドル・ソクーロフ監督の「ドルチェ-優しく」、ジャン・ユンカーマン監督の「ノーム・チョムスキー」「日本国憲法」を経て、「エドワード・サイード-OUT OF PLACE」(佐藤真監督)、「三池-終わらない炭坑の物語」でカメラを回している。本作品「大野一雄 ひとりごとのように」では、撮影と監督(第一回監督作品)を努めている。